第12弾「ほろ苦いファーストトレード」初めてはポンド円のショート|田向宏行氏
私の初FXトレードは2007年で、ポンド円。それもショート。当時ポンド円は250円ぐらいが高値で、そこから下げ始めていました。初心者の私はネットでいろんな人の情報を漁っていました。すると220円だったか230円だったかレートは忘れましたが、キリ番を割るとポンド円は暴落する、という意見が出ていました。
私は、ここまで上げてきた相場が反転して暴落すれば大儲けだ、と欲張り、この意見に乗ることにします。毎日チラチラと相場をチェックしながら成行で売る機会を待っていました。そしてある晩、そのプライスを割り下へ走りました。予めオーダーを置いていないので、慌てて成行で売りました。
このころの口座資金は300万円か400万円ぐらいでしたが、レバレッジ規制がないので、取引は50万通貨ぐらいだったと思います。この1発のトレードで大儲け、を狙っていたわけです。あぁ、なんと愚かなことでしょう。
その後、ポンド円は少し下げますが、すぐに値が戻ってきて当初のキリ番付近でしばらくもみ合います。成行で入ったのでエントリータイミングが遅れています。つまりキリ番の付近のもみ合いでも収支は損失です。ここでは損切りできません。再び下げるように祈っていると、ポンド円は上がりはじめ、私の評価損益はマイナス額が大きくなっていきます。私の祈りは通じず、結局数円上がったところで私の欲望を恐怖心が上回り、200万円ぐらいの損失で切りました。この時の私を見ていた妻は「怖かった」と言っていました。
今考えれば、コレは完全にアウトな取引です。
まず、レバレッジが高過ぎ。FXと言う名のギャンブルです。次に、誰かの意見で取引しています。他人の意見に頼るということは、自分に判断基準がないということです。予想屋に賭けているようなもので、バクチです。そして出遅れたキリ番付近でのエントリーです。キリ番は壁になりやすい場面で、もみ合いも起こりやすく、しかも悪魔の通貨と言われるポンドです。戻しも大きくなりました。
その後、ポンド円は結局下げていきました。まさに目も当てられません。でも、私はここから相場を学び始めました。ここでFXを辞めなかったので今があり、投資で生活しています。続けること、学ぶことが大事なのだと思います。
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専業トレーダー。個人投資家。大学卒業後、起業。
事業経営の間に投資を開始。
事業譲渡後の現在は個人投資家。
FXは2007年から取引を開始した。
FXや投資関連書籍の企画やラジオNIKKEIの番組制作、
FXセミナーの企画構成やレポートの執筆など.幅広く活動。
著書に「臆病な人でも勝てるFX入門」、「1日2回のチャートチェックで手堅く勝てる兼業FX」、
「ずっと使えるFXチャート分析の基本」、「相場の壁とレンジで稼ぐFX」がある。